
出版社と編集プロダクションでの編集を経て、大福書林を創業。
本の誕生から流通まで、できれば読まれるところまで手を出したいと思い、自分でやってみることにしました。
まだ世によさを知られていないユニークな文化(アート、手仕事、信仰、思考など)について、
本ならではの形で紹介していきたいと考えています。
大福書林になるまえに作った本
かわいい仏像
たのしい地獄絵
須藤弘敏・矢島新 著
青森を中心とする、仏師でない人々が木に彫った、ゆるさと突き抜けたセンスを持つ江戸時代の仏像には、真摯な祈りが込められていた……! 威圧しない仏、こわくない地獄絵。これは、国宝・重文へのお勝手口からの挑戦状である。
おこまの大冒険
〜朧月猫の草紙〜
山東京山 作・歌川国芳 絵
金子信久 訳著
山東京山と、歌川国芳という江戸時代の二大猫好き巨匠が織りなす、ニャンとも波瀾万丈なおこまの猫生。江戸時代の大人気猫活劇版本を全ページ復刻して、読みやすい現代訳を付した絵本。
いいビルの写真集 west
BMC 著
未来に向かってまっしぐらだった時代に生まれた、渋く、艶っぽく、自由なデザイン。釉薬たっぷりのタイルや角丸の窓、カッコいい塔屋、愛嬌のあるサイン、螺旋階段…この魅力を知ると、街で上を向いて歩いてしまうようになるので危険。
おかしなジパング図版帖
〜モンタヌスが描いた驚異の王国
宮田珠己 著
いったい、ここはどこなんだ? 17世紀のオランダで、日本に来たことがないのに日本の本を書いてしまったモンタヌスの奇書。その挿し絵は、暗いおかしみに満ちて、見る者を空想と、思い込みと、伝言ゲームに彩られたどこにもない日本へと誘う。
パンといっぴき
桑原奈津子 著
料理研究家・桑原さん宅の愛犬キップルは、おいしいパンの味を知ってしまう……パン好きの犬と朝食の定点観測記。里親掲示板でもらわれてきた雑種の犬と、ときどき猫の日常、それをそっと見守る視線。
こんなときのどうする絵辞典
ニシワキタダシ 著
ちいさなおなやみ、笑って解決! デビュー作『かんさい絵ことば辞典』から4冊目、ニシワキさんのいろんな魅力が詰め込まれている1冊。A・B・Cの解決案はどれも使えそうにないし、あったらいいな道具も欠陥だらけ。でも明日は元気に職場に行けそう。
今昔妖怪大鑑
湯本豪一 著
日本最大の妖怪コレクションを所蔵する湯本先生が選んだ妖怪は、どれも愛嬌があってこわくない。本書で特筆すべきは、とくに着物や半纏、頭巾、玩具、紙芝居など、生活とともにあったもの。百鬼夜行図の着物を着こなした粋な女性や、九尾の狐が背に染め抜かれた刺し子半纏を悠々と背負った火消しの姿が目に浮かぶ。
ブッダ 今を生きる言葉
六田知弘 写真・佐藤裕之 翻訳
写真家・六田知弘氏が長年かけて撮り続けたアジア全域の仏教遺跡をめぐる写真を縦糸に、原始仏典からのブッダの言葉を緯糸にして、仏教の伝播の跡を編んだもの。南から東へと伝わったブッダの思想と同様、少しずつ形を変えながら、土地に受け入れられていった仏教の姿を見ることができる。
夜長堂の乙女モダン蒐集帖
夜長堂 著
夜長堂が「たきさんこれ知ってる?」と教えてくれるものはいつも、見たことがなくて、へんてこで、魅力的すぎた。どこか異国のような、メイドインジャパンの愛らしいものたちと、それを作り出す人々。キャバレーの踊り子衣装帖から象牙の薔薇まで、骨董市をそぞろ歩くように、宝探ししていただければ幸いです。
かんさい絵ことば辞典
ニシワキタダシ 著
早川卓馬 エッセイ
ゆるくてやさしいふつうの人の関西弁約200語とひとコマの絵を組み合わせた絵辞典。登場するキャラクターは、ちがうコマでだれかと話していたり、ストーリーが展開していたりと、関係性もみえてくるプフッと笑える作品です。
ねこと国芳
金子信久 著
有名な《其まゝ地口猫飼好五十三疋》から、めずらしいスケッチ、『朧月猫の草紙』、猫の役者が大勢登場する団扇絵、猫の当字、盆画に粗相した子猫など、本邦初公開の作品を含む、たまらなく魅力的な猫たち352匹。日英バイリンガル。
日本の素朴絵
矢島新 著
写実の対極をゆく「素朴」。室町時代のお伽草子にみる稚拙で愛らしい作品や、庶民のために制作されたぬくもりのある社寺縁起絵巻・大津絵、白隠や蕪村ら知識人が描いた自由な禅画や俳画……リアリズムを求めない造形の魅力をビジュアルでたどる。
武井武雄のこけし
COCHAE 著
幻の木版画『愛蔵こけし図譜』全60枚を、美しい色彩で完全収載。蔵書票・刊本作品・ミニアチュール…自ら「こけし熱狂時代」と呼んだほど愛したこけしにまつわるさまざまな作品から、武井武雄の仕事と思想が浮かび上がる。