大福と関西フェア

Information

*文章を直しました(10/7 01:17)

大阪のシカクさんで、「大福と関西」フェアを開催中です。

前職にいたときから、関西地方の著者に比較的縁がありました。

会社員だったころ、
別の地方の著者の企画を立てたくても、なかなか出張費が工面できませんでした。
たぶんどの出版社でもそうなのでしょう。
出版社は東京に一極集中しています。
東京や近郊の人の動きは知ることができても、
ほかの地方は、行くことがなければ、なかなか知る機会が少ないし、
せっかく東京以外の地方に、魅力的な著者候補がいたとしても、
通うことが困難だったりすると、企画を詰めることが難しいことも。
コロナ以降はリモートで顔を合わせることもできるようになって、
だいぶ状況が変わりましたが。

幸い、わたしは母の実家(和歌山)や、大阪の親戚の家に泊まらせてもらうことができて、
帰省の前後の日を、企画段階の誰かとの面会やリサーチにあてることができました。

さて、前職では予算内に自分でおさめることができれば、出張してもいいよ、
という自由度がありました。
1冊のための打ち合わせや発売後のフォローのためだけに関西へ行くのが難しくとも、
何件かまとめて用事ができれば、関西出張が比較的容易でした。

ニシワキタダシさんの『かんさい絵ことば辞典』(2011、PIE BOOKS)を刊行できて、
この本を積んでくれている関西の書店さんを中心に、関西の書店さんを知るようになりました。
ほぼ同時期に夜長堂さんと『乙女モダン図案帖』(2011、PIE BOOKS)を出して、
ニシワキさんや夜長堂さん、その周囲のみなさんが、
大阪・関西のごくふつうの生活や感覚をおしえてくれて、
キタとミナミがわかるようになり、やがて関西が前より身近な地方になり、
著者さんが増えていき、独立して今に至ります。

もうすぐ出るのはBMCの新刊『特薦いいビル 千日前味園ビル』ですが、
夜長堂さんとの雑談で「今度“月刊ビル”っていう雑誌出すねん」と話していて、
ビルマニアカフェの岩田雅希さんを紹介してもらって難波のお好み焼き屋さんへ行ったのが、
BMCとのおつきあいのはじまりでした。
本を制作しながら答え合わせをしたのですが、
出会った頃には、BMCはもう味園ビルの屋上でトロピカルビルパラダイスが開催していたようです。
BMCとは『いいビルの写真集 WEST』から、『特薦いいビル 千日前味園ビル』まで、
どれも兼業の著者にとっては難産で大変だったと思うけどいい本を出させてもらいました。
新刊『特薦いいビル 千日前味園ビル』も、シカクさんで予約受付中です。

今回のフェアでシカクさんに並んでいる本に、
それぞれの本と関西つながりを紹介するPOPがついていますので、
よろしければごらんください。
ふだんお店に並んでいない本もございます。

松村さんの展示、大阪手書き文字精察展 とともに、
ニシワキタダシさんのパネル展も開催中です。
シカクさんが「あなたの考えた“つかいにくい図案”」を書いてもらうコーナーも
作っていただきました。
ふせんに描いて貼っていただけたら、後日ニシワキさんにも見てもらいますね!

みなさまのご来場をお待ちしております。

さっそく投稿ありがとうございます!