岐阜さんぽ with 文字好き少年 その6 まとめ

その5のつづき

3カ月にわたりお送りしてきた本連載もいよいよ最終回です。

今回は「ひらがなごー」でおなじみのE少年と、「よきかなひらがな」でおなじみ私松村がお互い好きになった文字ベスト5を発表します。

早速Eくんのベスト5!(コメントは本人からいただきました。)

Eくん

_1170296ぎふしん
丸みをもちながらたてが太く、よこが細い。しかも円が一つ一つあるように見えるので、いいと思います。

まつむら
いきなり地元の信用金庫タイポに惹かれるとは! 僕が40歳を越えて獲得した感覚を小4にして感じているわけだね。

Eくん

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古本の店
テープの感じを出しながら、機械てきなようそも入ってるし、「の」の書きはじめが丸くなってるところがかわいくていいと思います。

まつむら
「の」の書き出し!! 正直そこは気がつきませんでした(汗)

Eくん

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ミフジ
「ジ」のはらうところがかっこよくていいし、fashion PORT TOKYO とのショットもいいです。

まつむら
一店舗のロゴに着目するだけでなく、同時にフレーミングされるモノとのマッチングにまで魅力を感じるだなんて…オトナだーー!

Eくん

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マウントイエス
「マ」が音符のようで、それをもうひとつ入れたかったのか「ス」の一画目がのびている!そして「エ」にぶつかるかぶつからないかというところで止まる。まだ(デザイナーは)もう少しアクセントが欲しかったのか「ン」の点が☆に

まつむら
響き合う「マ」と「ス」、アクセントとしての「☆ン」……その通り!(何も言うことなし)
Eくん

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たんぽぽ
これこそ日本語音符!といいそうになるほど音楽記号に似ていて、それよりもすこしくねくねしている「たんぽぽ」。読めるぐあいにくねくねしている

まつむら
音楽記号のような抑揚のある線って良いよね。…その前にこの「たんぽぽ」自体を松村は見逃していました!

もはや「大人顔負け」と言うより、Eくんでしか感じることができないポイントがいくつかあったと思います。うれしいなー

つづきまして、松村のベスト5です。順不同。

まつむら

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那加自動車学校

待ち合わせした喫茶店の近くにあった立看板。Eくん親子は見逃したかも。なるべく直線だけで構成しながらも、始筆と主な角をすべて丸めたテクニシャン。

まつむら

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ジュネスの「ジ」

Eくんの言うところの音符的エレメントをも持つ「ジ」。最初の二画のトメ部の逆ウロコ処理は他にあまり例を見ないかと思います。

まつむら

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マルニシ

平筆やマーカーで書かれたような横画と縦画のコントラストをするどく決めつつ、角に丸みを持たせ親しみやすさも併せ持った、右上がりも味わい深きカタカナ。真似したくなります。

まつむら

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東海ボタン

さきほどの「マルニシ」と近い発想の書影なんだけど、書道的で人間臭い抑揚も見られます。この上に何かが貼られていたのか、変色した糊の跡が長い歴史を物語っていますね。

まつむら

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マルダイ

その2でご紹介したマルダイという刺繍屋さん。刺繍文字を見てしまうと、技術に目を奪われ字の形が見えにくくなってしまいますが、フラットな状態で見直してみると、寄席文字や勘亭流のような江戸文字的骨格が見えてきます。

以上です。またしても「松村、ひらがなナシかよ!」という声が聞こえてきます(笑)

さておき、繊維街をあとにした我々は、柳ヶ瀬のアーケードを少し見物しつつ、お別れしました。↓ロイヤル劇場にて

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長時間連れ歩いてしまって疲れたかなー。と思いきや……

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帰宅するなり、お土産にプレゼントした『写真でみるレタリング入門』を傍らに、レタリング入門しちゃってました。ええぞーー!!

そんなEくんの将来の夢は音楽家(作曲家)だそうです。
……グ、グラフィックデザインもできる音楽家になると僕は思っています!
10年後にまたEくんと一緒に「ひらがなごー」できるといいなー
当ブログ読者の皆さま、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
また次の機会に!

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