Round 5 のつづき
ふじもと
		どうも、ここいくつかのネタを見てると、ネタそのものより脱線のほうがおもしろい傾向が……
		まつむら
		続いてはこちら! 
		
ふじもと
		また漢字キター
		まつむら
		(無視)イベント当日も、SNSであれこれ意見が飛び交った「舗」です。 
		ふじもと
		横線が右までつながってないのは、剥落ではなく、もともとですね !?
まつむら
		でしょうねー 
		
ふじもと
		イベント当日のトークでは「”江戸屋”と”薬舗”はもしかして違う書体……?」と言いましたが、こうして改めて見ると同じにもみえてくるなぁ。
		まつむら
		水海道の歴史ある薬屋の看板で、これを撮ってたら、通りかかった近所のおばあちゃんに「この札も撮っときな」と言われ……
		
まつむら
		明治初期に作られた、当時最先端の立体文字だと言うことが判明しました。
		ふじもと
		明治初期の立体文字看板の先駆け!!
		まつむら
		フォントワークスの藤田(書体デザイナーの藤田重信氏のこと)邸でも、同日、偶然同じ花が咲いていたようで、ちと嬉しかったという話です……
		ふじもと
		ハイみなさん、路上観察者も極まってくると、いよいよこういう領域に入りますよ〜 覚えておきましょうね〜
		まつむら
		文字についてはいかがでしょうかね。 
		ふじもと
		「”江戸屋”と”薬舗”はもしかして違う書体?」の話ですが、自分はどうも「江戸」の右上がりっぷりと、「屋薬舗」の隷書的な水平感に、差異を感じたんですよね。
		ふじもと
		ところで、明治期の看板を画像検索しますと、たしかにこの立体文字看板とは違う、板状の看板にレリーフ処理を行った半立体的金看板的手法のものばかりが出てきますね。
		まつむら
		そうだ! ここに、そのころの看板を集めたミュージアムがあるんですよ!
		 このミュージアムは、私ども昭和ネオンが屋外広告・ネオンサインのルーツとして収集した江戸時代から昭和初期の古看板400点あまりの中から約150点を展示しております。
ふじもと
		あっ、これはやばい! 「旧東海道沿い」! すごいワード出た 
		まつむら
		ANIさんもお連れすればよかった。
		ふじもと
		これは行かなきゃ。
		まつむら
		ぜひぜひ。カイゼルハム本社至近です(笑) 
		ふじもと
		それでもう場所がわかってしまう路上タイポクラスタ(笑)
		まつむら
		脱線がひどく、「薬舗」の話が膨らんでませんが、そんなところでしょうか?
		ふじもと
		ミュージアムの収蔵物写真、拡大して見ましたが、やはりレリーフもの多いですね。耐候性銅板コーティング仕上げのベースボードに立体文字を貼り付けるという手法は、時代の最先端だったっぽいことがわかります。当時の町行く人の感覚を体験してみたいですね。
		まつむら
		ロマンティックなお人やで〜。従来のレリーフものとはこういうもの↓
		
ふじもと
		看板文字の黎明期に話しはぶっ飛びましたが、僕のほうは一気に近代に戻ります。
		
ふじもと
		このどっちりとした「ち」。
		まつむら
		現代といえど、牧歌的な〜!
		ふじもと
		墨痕系とは違うんですが、経年劣化でムラが出て、そこはかとない墨&筆感が出ていました。
		
まつむら
		マーカーで塗りつぶしてるかのような。 
		ふじもと
		これはもう5年くらい後に再訪してみたいですよね。
		まつむら
		装テン(装飾テント)! 
		ふじもと
		室蘭の駅前飲み屋通りのはずれです。
		まつむら
		5年後、お店は残っててもこの装飾テントは外されてるかも……。 
		ふじもと
		ここは装テンと文字だけでなく、もうなんというか、通りの佇まい全体がヤバかったです。
		
まつむら
		三角屋根が埋め込まれてるー!
		ふじもと
		室蘭、駅前に一泊してここら辺をハシゴしてみたくなりませんか?
		まつむら
		ぼくは飲めないので路上観察だけでお腹いっぱいです(笑)。しかし2階の窓はどうしちゃったんだろ。
		ふじもと
		ここはもしかしてnodocaさんも室蘭に行かれたときに通ったかな〜と若干心配だったんですけど、見覚えないですか?
		まつむら
		いや、歩けてないエリアだと思います。
		ふじもと
		例の「凄いかっこいい形の電話マーク」のある道をまっすぐ行った先、飲み屋街から抜けた少しのところでした(笑)。
		
まつむら
		途中で曲がっちゃったのかな。無念。
		ふじもと
		ちなみに、タイポクラスタ新名所「凄いかっこいい形の電話マーク」(室蘭市)
		
まつむら
		
室蘭と言えば、ここも名所になりましたね。
ふじもと
		誤植系! これ、この裏側はちゃんと「オリエント」表記になってるんですよね〜。まずオリエントをオリンエトにしてしまって、そのまま看板屋さんも、お施主も、誰も気付かずに、何十年も経過してしまったのか!?っていう、ドラマが感じられる……。
		まつむら
		ですね。どの段階で気づかれたのかはわからないけど、「まんまでいいよ」という気持ちがぼかぁ好きだなぁ。ところで、……すみません、ウソついてました(笑)
		
このあたり、歩いてはいたのですが暗くて手ぶれしちゃったんですよ。全滅。
ふじもと
		か、完全におんなじものサルベージしてる……。この文字ら、僕もぜんぶ撮った(笑)
		まつむら
		
ふじもと
		見る所同じだなぁ(笑)。「四季」さんも駐車場の「らんらんらんらん」も僕も撮りましたよぉ!
		まつむら
		さて、脱線のほうが膨らみますが、戻りましょう。
		
ふじもと
		うわーキャラ化してるー
		
ふじもと
		すごい!すごい字だこれは!
		まつむら
		エコダ化(※)もはじまってるようですが。漢字が良いですよね。
		※【エコダ】カッティングシートや塗料を用いて書かれた看板文字の表面が、日光・風雪の影響を受け、経年劣化しヒビ割れているという状況はよく目にするが、ときどきそのヒビが、まるで入り組んだ町の地図のようなかっこうで生じている場合がある。twitterの路上タイポ鑑賞趣味人同士のやりとりの中で、「これは西武池袋線 江古田駅周辺の街区に似ている…」という意見があらわれ、あまりのおもしろさに、そうしたヒビ割れ状態に「エコダ」という分類名を提唱したもの。赤瀬川原平氏らによるトマソン分類「アタゴ」に敬意を表したものでもある。機会があったら江古田駅の少し南側あたりの地図を見てみてください(笑)
ふじもと
		全体通しで見た時の良さたるや。これは「ガ」だけ見るのはもったいないですね。単品として見たほうがおもしろさが際立つ字もあれば、全体があるからおもしろさが成立している字もある。
		まつむら
		『タイポさんぽ』に掲載されたかも!?
		ふじもと
		これは出会えてたら紹介したかったですね完全に。
		まつむら
		フレームいっぱいに描かれてる迫力が良いですよね。
		まつむら
		
この子が動いてるところも見てみたかったです。
ふじもと
		こっちの熟成度がもう……。体育座りする白目のアムロ(アニメ『機動戦士ガンダム』の定番有名シーン)みたいになっちゃってる。
		まつむら
		ぶははは
		ふじもと
		でも、このメガネアクリルプレス看板があるっていうことは、太陽堂さん、フランチャイズなんですかね? この手の軒看板、単店でのオーダーメイドってコスト面から考えてありえるんですかね。ああそうか!「太陽堂メガネ」の文字だけ貼ってるか、これは!
		まつむら
		名入れですかね〜
		ふじもと
		まつむら
		ちょっ! 真顔のヤツがとくに怖いんですよね。
		ふじもと
		『ポケットザウルス 十王剣の謎』の橋本名人を思い出しちゃいますね。世代的にね……。
		まつむら
		(笑)橋本名人、お元気ですかね。
		ふじもと
		この極太赤メガネのTシャツ着てみたい〜
		ふじもと
		あぁ、これが真顔のやつか……。ことさら怖い。「サ」の字、どうしてそうなった(笑)。たまらないなぁ。
		まつむら
		このあたりは続編『まちの文字図鑑 イイカナ カタカナ(仮)』をお楽しみに!ということで。
		ふじもと
		出たぞ刊行予告……!!
		
Round 7へつづく!

			
			

